2014年8月16日土曜日

シュガー・アクアチント

ひろしま美術館で開催中の(版 技と美の世界」のワークショップで今日はシュガー・アクアチントの日でした。
ラッキーな事に見学のつもりで行ったのに急な欠員で参加させて貰える事になりました。
講師はこの春、広島市立大学を退官された友安一成先生。
大学の展示会や日本版画会展でいつも繊細な絵を見せていただいていました。
実際に教わるのは初めての事です。参加者の3分の2位が小学生でしたが、優しくわかりやすく教えられ、子供たちも本当にきちんと落ち着いてスムーズにこなしていくのに驚きました。刷り上がった時のドキドキ感!みんな楽しそうでした。

                        
                            
下書きなど持っていかなかったのでアイパッドから写真を捜して、立葵(たちあおい)の写真があったのでこれをスケッチ。30分位しかない。汗
銅板に写しガッシュのホワイトで筆で描く。
シュガーアクアの代わりに水彩絵の具を使ったりするそうです。
乾いてからグランド(防蝕剤)をかける。(流しびき)
ベンジン(リグロイン)で薄めたもの。5分おいて乾いたら裏面もかける。表に液が回らないようにする。

水で流してから熱湯をかける。
もう一度繰り返す。水をかけながらスポンジで水彩絵の具を取る。
水彩絵の具の乗っている所が凹みができる。
この凹みにインクが入るのだ。
ここで、お昼休憩。

腐食液に20分位漬ける。長いと濃くなる。
(塩化第二鉄)これは一晩漬けておくと銅板が融けて無くなる位の強い薬。やけどするのでさっと手早くする。手を中和しておく。
10分で一度場所を置き換える。20ぷんたったら重曹の液、醤油、水、と中和させる。
新聞紙の上でベンジンでふく。何度も布を変えてきれいにする。溝ができた!
さあ、版画インクで一回目の刷り!ローラーでインクを付けた後、寒冷紗を丸めたもので、何度かきれいなものと取り変えながら表面のインクを取る。溝のインクは取らないように。

版の紙は前日に先生が水に漬けて吸わせている。キッチンペーパーで余分な水を取る。
プレス機に下敷きの紙を置いて銅板を置き版の紙を置いてプレスする。一回目の刷りです。絵の具が、ちと薄いかな・・・



午後からはアクアチントです。松脂の粉を降りかけます。電気ヒーターで温めて松脂が融ける。松脂がグランド、腐蝕止めになる。点状で付いているのでついてないところが腐食する。
腐食液の塩化第二鉄の液で濃くしたいところを筆で描いていく。時間がたつほど濃くなり腐食が進むので濃くしたいところから描いていく。15分がめやす。
中和の重曹、醤油、水。二回目の刷り。

初めて聞く材料名や工程なので間違って記憶して居るかも知れないのですが、メモを見ながら思い出しながら記録してみました。





カラーで色のグラデーションを楽しんでいる子もいました。
なかなか出来上がりの感じがわからないので版画は偶然を楽しんだり
遊び心がいるなぁ~と思いました。
もう少し陰影をつけたいと先生にお聞きしたらニードルを使って描くといいと教えてもらいました。
いわゆるエッチングの混合ですね、それでひっかいて描き、3度目の刷り。
本当に版画は奥深いですね。いろいろやってみると面白いし表現する楽しさのようなものに憑りつかれそうです。

今回は版画とは?版画の魅力とはなんだろうと何時もの興味心ですね。
それが自分の絵に少しでも生かされたらいいのですが。
友安先生も昔はずっと油絵を描かれていたそうですが、いつしか版画に夢中になっていかれたそうです。

 
 
ひろしま美術館の方やお手伝いの方々お世話になりました!!
なかなか出来ない体験をさせて頂きました。
 

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